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「 機械設計 」連載 第三十回 FRP動的疲労試験に適した試験周波数は?

2021-06-14

( The image above is referred from https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001037)

連載開始に関するお知らせについてはこちらをご覧ください。

 

日刊工業新聞社が発行する月刊誌、「 機械設計 」において

「これからの設計に必須のFRP活用の基礎知識」

という題目での連載の第三十回目です。

 

2021年7月号の連載では

FRP動的疲労試験に適した試験周波数は?

という題目で書いています。

 

2021年7月号は以下のURLから概要をご覧いただけます。

https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001037

 

FRP材料の長期耐久性評価には動的疲労試験による評価が不可欠です。

しかしながら動的疲労試験はその条件設定によって、SN線図によって求められる疲労破壊サイクル数、すなわち疲労寿命評価結果に影響が出るということが知られています。

今回の連載ではSN線図に影響を与える主要素の一つである「試験周波数」に着眼をし、過去の文献なども参照しながら適した試験周波数とは何かということについて考えを述べています。

試験周波数設定の際に第一に考慮すべきことは、動的疲労試験中の発熱です。この発熱はフォークトモデルで説明される、マトリックス樹脂の示す粘弾性特性における、粘性特性が大きな影響を与えています。試験周波数が高い方が試験片の発熱が大きくなる傾向があるものの、強化繊維の配向に支配される「FRPの積層構成」によってその挙動が異なるということも示されるなど、そのメカニズムは複雑といえます。

この辺りは実際の文献( Frequency effects on the fatigue behaviour on carbon fibre reinforced polymer laminates )の内容なども踏まえながら解説を行っています。

さらに紹介した知見を踏まえ、FRP動的疲労試験に適した試験周波数について提言を行いました。

 

動的疲労試験を行おうとしている技術者の方々が、試験周波数という条件設定を考える際の一助になればと考えております。

 

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