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「 機械設計 」連載 第三十三回 FRP動的疲労試験分析手順 回帰モデル選択と設計許容線図

2021-09-14

FRP動的疲労試験は線形モデルが基本

( The image above is referred from https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001055 )

連載開始に関するお知らせについてはこちらをご覧ください。

 

日刊工業新聞社が発行する月刊誌、「 機械設計 」において

「これからの設計に必須のFRP活用の基礎知識」

という題目での連載の第三十三回目です。

 

2021年10月号の連載では

FRP動的疲労試験分析手順:線形/非線形回帰モデル選択と設計許容線図作成法の概念

という題目で書いています。

 

2021年10月号は以下のURLから概要をご覧いただけます。

https://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00001055

 

動的疲労試験はFRP材料の長期耐久性評価に不可欠なものですが、試験をして終わりではなく、その結果を「分析する」ということが求められます。

動的疲労試験を含む材料試験は不可避のばらつきを有しています。材料試験結果のばらつきの一例として、

・強化繊維やマトリックス樹脂という原材料

・プリプレグのようなマトリックス樹脂と強化繊維を一体化させる材料における含侵工程

・強化繊維の織り・編み・ステッチ・裁断といった繊維加工工程

・材料試験を行うための試験片に用いる平板の積層・成形・加工の各工程

・試験を行う作業者・ロードセル・試験機・試験工程

等があります。これらのばらつきを考慮し、材料の有する本来の特性を予測するのに用いるのが、統計学を基本とした手法の一つである「回帰分析」です。今回は、この回帰分析における最初の分かれ道ともいえる「線形モデル/非線形モデル」という回帰モデルの選定とその理由を解説します。また、前提とする確率密度関数は何にするかといった点についても触れます。

その上で、FRP動的疲労試験を行うにあたっての一連の工程をフローチャートとして示し、各工程の要点を解説します。FRP材料を用いた製品開発の鍵ともいえる「FRP材料規格」も登場します。この一連工程を見ると、何故材料規格が必要なのかについてもより明確になるかと思います。

 

設計許容線図、つまり非破壊確率を考慮したSN線図という設計者が最も欲しいデータにどのように近づいていくのか。その第一歩としてご一読いただければと思います。

 

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