〈連載〉繊維強化プラスチック短信 第42回 AI実装カメラによるFRP上の異物検知
2025-09-19
日本工業出版社発行の月刊プラスチックで連載中である「繊維強化強化プラスチック短信」で、
AI実装カメラによるFRP上の異物検知に関する記事が掲載されました。
AI実装カメラ製品は注目される一方でその実力に懐疑的な目も多い
FRP積層は異物がFRPに入り込む可能性が最も高まる工程です。
層間に存在する異物はFRPで最も警戒すべき層間破壊の起点となるため、異物を事前検知し、混入リスクを低減することは重要な考え方です。
ここで細かい異物をAIも使いながら適切に検知するのが連載でご紹介する技術の肝となる部分ですが、当該技術に関しては正直なところ懐疑的な見方が多いというのが現状です。
連載ではこの辺りの課題についても触れています。
実装されたAIシステムは Hyperspectral Image と考えられる
画像データから異物を検出する際に重要なのは、領域検出と波長検出の考え方です。
後者については、数百nmに及ぶ広い波長領域で画像を取得し、取得画像中で波長が周りと異なる領域を検知する、というHyperspectral Imageが基本技術であると考えられます。
ただAIの課題とも言えますが、細かい技術について不明な点が多い。
それ故、中で何が行われているのかもわからず、例えば間違って異物を判断した場合、その原因を究明するといったことができません。
まだ実装として課題が多いものの、補足技術としてAIの適用範囲は拡大していくものと推測されます。
今回連載でご紹介した当該製品も、その先行取り組みの一つと認識できるかと思います。
編集者の方とは、学習データの種類や数について意見交換をしています。
本内容は2025年9月号に掲載されています。
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