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日本繊維機械学会誌 に寄稿記事掲載

2018-01-30

日本繊維機械学会誌 2018年1月号(vol.71)に寄稿記事が掲載されました。

2016年の秋の学会で講演した内容について日本繊維機械学会の事務局の方から寄稿を依頼され、その記事が掲載されたというのが経緯になります。

 

内容としては当時話をした、

「CFRP業界に必須の設計スキルと業界参入戦略」

というお話です。

 

内容は実際に学会誌を読んでいただくとして、同じ学会誌に掲載されていた記事を簡単にご紹介したいと思います。

 


今回の学会誌で特に気になった記事について述べてみたいと思います。

 

各種繊維評価機器を取り扱うインテック株式会社


インテック株式会社はとても興味深い製品のラインナップを取り扱っています。
主にはオーストリアの Lenzing Instruments 社、ドイツの Textechno 社の評価機器が取り扱い製品です。

取扱製品の概要は以下の通りです。

– 熱応力・熱収縮測定

– 単糸/フィラメント繊度・強伸度測定

– 炭素繊維/グラスファイバー/アラミドのドレープ性、界面接着性、弾性率測定

– 水分率測定

– 残留油脂測定

– 保湿性測定

– 速乾性測定

– 摩耗測定

– 火炎防護服熱伝導測定  等


上記をざっと上げただけでも非常に広範囲の繊維の評価装置を取り揃えているのがわかります。

Tectechno 社のドレープ測定装置は数年前に JEC Innovation Award も受賞しているなど、
FRP業界でも注目されています。

それ以外にもモノフィラメントをほんの少しだけディップして測定する繊維界面接着測定装置(FIMATEST一式)など、FRP業界にとってもニッチかつコアな製品を販売しています。


インテックという企業は代理店機能にとどまらず、
技術提携や保守も代行できるようです。


上記のような技術はFRP材料の土台ともいえる基材に関する評価になります。

その一方で基材のようなドライの繊維に対する知見はユーザーにとって蓄積しにくいのも事実。


上記のような基材評価に関する一連の計測機器を扱う企業がいることを認知し、
必要に応じた相談や重要または評価頻度の多いものに対しては設備導入も検討する必要があるかもしれません。


何事も定性的な評価や、ましてや無評価で前に進むことは避けなくてはいけません。

 

紙おむつのリサイクル

この記事はとても興味を持ちました。
技術的内容だけでなく、社会的な意義も多く含まれるからです。

私も子供が小さいころは使っていました。
しかし、その紙おむつがこれほど色々考えられている製品である、
ということは恥ずかしながらあまり知らなかったです。

記事の執筆は福岡女子大学の教授、トータルケア・システム株式会社の社長のお二方です。
お二人の記事は独立しておりますが、内容は紙おむつリサイクルという同じテーマで書かれています。


全体的な背景として、紙おむつは廃棄される時には大量の水分を含んでいるため、
ダイオキシンの発生を防ぐために800℃程度に保つためには、
重油などの助燃剤を使うなどしないといけない状況。

また高齢化が進むことで大人向けの紙おむつの消費量も増え、
紙おむつの廃棄量は将来的に増加の傾向があると予想されている模様。

そのため焼却廃棄だけでなく、リサイクルに注目しているとのこと。


紙おむつのリサイクルの要点は以下の通りです。


紙おむつの基本構成として、
肌が直接触れる表層にはPPの不織布、その内側に吸収材、
外部との間には湿気は通すが水は通さない有孔PE防水材、
といった構成になっており、快適性と機能性を両立させている。

尚、吸水材はポリアクリル酸ナトリウムが主材料。
長い主鎖、親水性側鎖、少数の架橋点といったゲルの特徴を有する。
尿のようにイオン濃度が高い液体の吸収は困難である。
尚、吸水材の中にはパルプも含まれる。

現在リサイクルを行っている水溶化処理ということが行われているとのこと。

搬入された紙おむつは裁断装置で小片状にしたうえで、
比重の小さなプラスチックを分離させ、
塩化カルシウムを添加して収縮した吸水材を分離。

パルプは繊維が太く、長いといった特徴から建築資材などへのリサイクルが始まっている。


プラスチック類や吸水材は乾燥して固形燃料として排出。
ただし、廃棄物としての処理費用が発生。

ということで前進しているものの、処理費用が発生するなどまだ道半ばというのが実情のようです。


そんな中、トータルケア・システム株式会社という企業は、
紙おむつのリサイクルにより焼却処理と比較し40%の二酸化炭素排出削減が実証されていることを踏まえ、
福岡県の集落などで紙おむつのリサイクルを福祉事業の一環として活用し、
集落での家庭のつながりというコミュニケーションを軸とした社会システムの構築を目指しているとのこと。

今後迎える超高齢化社会を先取りするような取り組みでとても好感が持てました。

 


今日は私の記事が掲載された繊維機械学会誌の記事を抜粋して紹介しました。

学会誌というのはその業界のコアな読者や識者が集まる領域故、
とても興味深い内容が多いと思います。


自らの専門にこだわりすぎて一つの領域にはまりすぎず、
様々な領域の学会に顔を出す、要望があれば寄稿する、
といった異業種交流が様々な業界の更なる発展のポイントになるのかもしれません。

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