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FRP業界最新ニュース新春特別号 2018

2018-01-02

昨日発行した メールマガジン は FRP業界最新ニュース新春特別号 2018 は 2017 年の振り返りでした。

本メールマガジンは様々なニュースをまとめた概要情報であるため、こちらのコラムでもご紹介いたします。

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    FRPのプロが注目する「業界最新ニュース」Vol.084 2018/1/1


                        (隔週月曜日発行)

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 <目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

・「FRP業界最新ニュース新春特別号」


・お知らせ


・編集後記

 

<今週の「FRP業界最新ニュース」> ━━━━━━━━━━━━━━━━

今週のFRPのプロが注目する「業界最新ニュース」は、
「FRP業界最新ニュース新春特別号」として2017年の記事を振り返り、
一部の記事を抜粋して概要を述べてみたいと思います。

 

a. 材料置換ではなくFRP向けの設計の浸透(Vol.059 2017/1/16)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170116093000000.html


Magnaが 

Lightweighting Expertise with Ultralight Door Module 

というリリースを出し、従来の材料置換という考え方ではなく、
DOEも活用して設計検討の客観性と定量性を担保しながら、
形状から変えていこう、という動きについて述べました。

ここ数年で材料置換だけという考え方は徐々に消えつつありますが、
長年の設計知見で培われた枠組みから出ることができない故に材料置換にこだわる企業は枚挙に暇がありません。

Magnaの動きは基本に忠実な設計者が居ないという世界中の危機感から生まれたものの一つだと考えます。

 

b. SMCとBMCの復権(Vol.064 2017/3/27)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170327093000000.html


これは昨年の大きな流れの一つといえます。

Polynt や menzolit といった欧州の材料メーカが攻めの姿勢で、
自動車向けに適用を拡大するためのコンセプトをJEC2017でも発表しました。

樹脂の高性能化(特に外観や硬化収縮の大幅な改善と成形時間の短縮化)による外観部品への適用拡大と、
炭素繊維にこだわらずにガラス繊維を適用するという柔軟性といった流れが該動向の推進力となっています。

 

c. 海外学術業界におけるFRP拡大に向けた提言(Vol.068 2017/5/22)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170522093000000.html

 

Southampton 大学の Simon Quinn 教授らが、

New regulations for composite materials worth billions of pounds to UK industry

という題名で行った提言をご紹介しました。

金属材料での常識は複合材料では通用しないという基本に則り、
規定や規格の整備を政府主導で進めるべきだ、というのが提言の骨子になります。

私も各企業の指導やサポートで苦労するのは規格に対する理解。

存在する規格を順守するのは理解しやすいようですが、
規格を作るという「企画力(規格力と書いてもいいかもしれません)」についてはイメージがなく、
またそもそもそのような力が全世界的に不足しているように思います。

私が上記記事で提言した、

– 高い視点を持って考える
– 決めるのは大枠として大切なところだけにして、細かいことを決め過ぎない

という優先順位付けとメリハリをつけながら前に進む流れがまず民間ベースで出てくることを期待したいですね。


尚、規格化という観点では以下のような記事もご紹介していますので、
合わせてごらんください。

※FRPの公的試験と公的規格化推進(Vol.073 2017/7/31)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170731093000000.html

 

d. ものづくり白書2017とFRP業界の戦略検討(Vol.070 2017/6/19)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170619093000000.html

最近トレンドのIoTの話とFRP業界へどのように展開できるのか、
ということをものづくり白書を出発点に持論を書いてみました。

– 温度、圧力というデータを常に蓄積するという文化
– 使用する計測機器の定期的な校正
– 取得したデータをアナログとデジタルで取得
– データのバックアップシステム構築

といった基本的かつ根本的な部分からまず入ることが重要だ、
ということを書いています。

上記のことについては実際に製品として販売している企業もあり、
先日お邪魔した計測展2017でも何社か確認できました。

基本をきちんと押さえるという技術の本質を再確認いただければと思います。

 

e. ノンハロゲン難燃添加剤(Vol.077 2017/9/25)

http://archives.mag2.com/0001643058/20170925094639000.html

航空機、電車など、特に難燃基準の厳しい公共交通輸送機器の内装材に適用が進む、
難燃FRP材料向けの添加剤の話です。

三酸化アンチモンとハロゲンの一つである臭素系の材料という従来の考え方とは異なる添加剤です。

難燃FRPは現在も着々と水面下で検討や適用が進められており、
見逃せない観点といえます。

 

f. China Composites Expo (CCE) での動向(Vol.078 2017/10/9)

http://archives.mag2.com/0001643058/20171009121115000.html

FRP業界の勢いを支える大国の中国。
自国でCCEを立ち上げてCCE内で評価を行う等、一つの潮流を作っています。

自国の航空機設計開発(C919等)、Airbusの組み立て工場誘致などで注目される航空機、
難燃材料や高圧水素ガスタンク、IRを基本とした非破壊検査など、
CCEがトレンドと考えるものを表彰していることなどをご紹介しました。

近年の社会情勢からも関係が良好な方向に向かう中国はビジネスチャンスもあるフィールドの一つといえます。

 

g. 欧州におけるハイブリット航空機のコンセプト実証機開発(Vol.082 2017/12/4)

http://archives.mag2.com/0001643058/20171204093000000.html


欧州の環境規制に対応するため、検証の進むハイブリット航空機の紹介をしました。
FRPというと軽量化という観点がもちろんありますが、
高強度/高剛性、そして絶縁性を主とした機能材料、
1次構造材としての適用が電気電子関係で進められている、
というのは知っておかなくてはいけない動向かもしれません。


いかがでしたでしょうか。

昨年1年で紹介したメールマガジンの抜粋の振り返りだけでも色々な動きがあったことがわかります。


一つだけ言えることとしては、昨年からさらに加速度的に業界の淘汰が始まっている、
ということです。

短絡的な動機で儲けよう、といった企業は次々に姿を消し、
じっくり腰を据えて一つの将来的な事業に育てよう、
という企業が伸び始めています。

またこれに呼応するようにわかりやすい、または話題性のあるアプリケーションだけでなく、
FRP材料適用動機が明確な製品も着々と開発が進んでいる流れも感じています。

このような流れが本格化すればFRPに関連する産業の正常化が進み、
各社が結果として利益を生み出しやすい体質へと変化すると考えられます。


2018年もFRP業界の発展に少しでも貢献できるよう、
昨年以上に精進し、また積極的に攻めていきたいと思います。

 

<お知らせ> ━━━━━━━━━━━━━━━━

今後の登壇予定のセミナーを以下の通りご紹介させていただきます。
合わせて参加をご検討ください。


– 2018年1月 23日(火)
10:30?16:30(昼食付)

会場:川崎市産業振興会館10階第1会議室

CFRP関連事業の 事業戦略 と推進方法
?技術論・組織論の両輪による事業推進?

http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC180110.php


– 2018年3月 26日(月)
10:30?16:30(昼食付)

会場:きゅりあん4階研修室(東京・大井町)

CFRP/GFRP部材・製品の
設計と生産に関する
品質保証の考え方とその実践方法

http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC180315.php

 

<編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━

あけましておめでとうございます。

本メールマガジンを購読いただいている皆様にとっても良いお年を迎えられたことと存じます。


2017年はどのような年でしたでしょうか。

私個人的には事業でいえば変化の年。
プライベートでいえば成長の年でした。

事業的な観点でいうとこれまでの実績と経験を踏まえたさらなる成長にむけ、
既存事業の体系化と新規事業開発を両輪で進めています。
特に後者について2018年はその結果が次々と出てくるとても楽しみな年です。

また新規事業開発の動きに同調してくださる企業が規模の大小関わらず増えたことはとてもうれしい動きといえます。
企業といえども最後は人であるというのを実感した一年でした。

プライベートについてはやはり子供の成長です。
この一年で真ん中の娘が小学校に入学したこともあり色々なことを任せられるお姉さんになりました。
その影響で上の子も下の子も相乗効果で成長したと思います。

もう一つは子供のお父さん仲間の輪の拡大です。

地元でお父さん同士がつながることについて、
まだまだ会社の肩書ベースで動くことにこだわってしまう方もいる一方、

「会社と利害関係がない人たちと触れ合えることは楽しい」

という前向きな考えをしてくれる人が増えてきています。

このような考えの浸透は会を企画した私としてもうれしいことです。

本メールマガジンをご購読いただいている皆様にとっても良い年になるよう、
心よりお願い申し上げます。

 

・ 著書情報━━━━━━━━━━━━━━━━

『CFRP製品設計の前提知識 ?CFRP業界の特殊性を踏まえた重要ポイント?』
 http://www.johokiko.co.jp/ebook/BC170601.php

『CFRP ?製品応用・実用化に向けた技術と実際?』(共著)
 http://www.johokiko.co.jp/publishing/BC160301.php


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