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FRP業界最新ニュース 2017年 新春 特別号

2017-01-02

本日発行のメールマガジンである FRPのプロが注目する「業界最新ニュース」 Vol.058 の記事でご紹介する内容をこちらのコラムでもFRP業界最新ニュース 2017年 新春 特別号としてご紹介したいと思います。

 FRPのプロが注目する「業界最新ニュース」 でご紹介した2016年の記事を振り返り、一部抜粋の上、ご紹介しております。

 

材料の根幹である「化学構造の大切さ」について(Vol.034 2016/1/25)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160125093000000.html

この記事では材料の根幹である化学構造の大切さについて、
耐炎化処理を不要とした新規炭素繊維の製造方法を例にご紹介を行いました。


この記事を書いた後、化学メーカーの方々とセミナーや講演を通じお話をしましたが、
皆様取り組みはされているもののやはり目に見えない化学構造を共通言語に話をするのは難しいとのことでした。

私のセミナーの中で異業種が歩み寄るには異業種のことを知る必要がある、
とのことで材料力学や機械工学の話を織り交ぜてお話をし、
ためになったとのフィードバックをいただけたことは私としてもうれしいことでした。

 

FRP業界のトレンドである「オートメーション」について(Vol.035 2016/2/8)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160208093000000.html

一時期ほどではないにしてもやはり製法に関する話題が注目されがちなFRP業界。

その中で「オートメーション」は常に話題の中心といえます。
実際にA350XWBのあたりからオートメーションの一種であるAFP(Automated Fiber Placement)などは実用化され始めており、
品質安定化に一役買っているようです。

その一方でオートメーションには向き不向きがあることが置き去りにされることが多く、
特にネガの部分について述べたのが上記の記事です。

そしてChemChinaのようなネガも承知で投資をして社命をかける企業の紹介もしました。
リスクを取らなくてはビジネスにならないということを象徴するでき事ともいえます。

 

FRP業界の淘汰について(Vol.038 2016/3/21)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160321093000000.html

FRPを使う意義から考えられる設計的思想、つまり全体を見渡せる広くて高い視点を持つ企業の増加により、
業界の淘汰が始まったという記事です。

この記事を書いた段階では流れの入り口が見えた、という程度でしたが、
その後見聞きしたもの、実際のクライアント企業との協業を通じ、
より現実味を帯びてきていることを感じます。

最近、私以外のセミナーでもFRP業界の人が話をするようになってきましたが、
一言でいうと設計思想、つまりFRP材料を扱うための高く、広い視点が重要である、
というのは不変の原理といえます。

ただ言うは易し、行うは難しで、上記の思想や基礎は机上では養われず、
自らの責務を持って推進するという実践経験でのみ担保されるため、
現実的にこの流れが出るまでにはもう少し時間がかかると考えています。

 

熱可塑性FRP(FRTP)の適用動向について(Vol.039 2016/4/4)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160404093000000.html

SolvayがPolyphenylsulfone ( PPSU )などを用いて急速に適用を進める内装材などのアプリケーションを紹介しました。

FRTPは力学的にいうと靭性のような優れた特性もありますが、
熱硬化と圧倒的に異なるメリットの一つは難燃性と言われています(もちろん、熱可塑でも化学構造次第です)。

この流れをけん引しているのがCytecを買収したSolvayであり、しばらくこの流れは続きそうです。

各種業界でもこの手のニーズは急激に高まっており、
ビジネス構築の一案として注目されています。

今後も目の離せない流れといえるでしょう。

 

少量多品種の顧客ニーズに応えるプリプレガーの増加について(Vol.040 2016/4/18)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160418093000000.html

ようやく多少常識が浸透し始めましたが公的規格の存在しないFRPでは自社で材料規格を作ることが必須です。
この流れに目を付けた大手プリプレガーで実務を積んだ人物が立ち上げたのが、
少量多品種の要望に応えるプリプレガーです。

どんな業界も企業の規模が大きくなると小回りが利かなくなり、
スピード感も落ちてきます。


裏を返すとそのような大手企業が存在できる程度に業界が成熟してきたときに起こるのが、


「顧客要望の多様化と専門化」


です。


上記のプリプレガーはそのような将来的に業界をけん引する顧客の受け皿になることを目指していると考えます。

色々話をうかがっているとこれらの企業の業績はかなり好調のようで、投資も積極的に行っている模様。

この流れが業界の成長につながることを期待したいところです。

 

Toyotaの進めるCFRP適用について(Vol.048 2016/8/15)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160815093000000.html

話題性があるので私が述べるまでもありませんが、
各マスコミでも一時期報道されていたプリウスPHVへのCFRP適用の話です。

より踏み込んだ話は他のマスコミや私の上記の記事に譲りますが、
4輪への積極的取り組みとして日本企業としてはToyotaが唯一リスクを取って一歩前に出たことは大きいといえます。

どうしてもリスク回避のため慎重になりがちなメーカーが世界中で多い昨今、
世界屈指の生産量を誇るToyotaが一歩前に出たことは日本人として嬉しいというのが本音です。

ドイツの自動車メーカーもCFRP適用についてはBMWを除いて全社慎重姿勢に終始しています。

自動車業界ではToyotaとBMWが業界をけん引していくのかもしれません。

もちろん他の国内外の自動車メーカーも水面下で動いているとの情報は入ってきていますので、
他社の動向も楽しみにといえます。

 

FRPに対する真摯な姿勢の重要性について(Vol.049 2016/8/29)

http://archives.mag2.com/0001643058/20160829093000000.html

決して特定の1社を責めるつもりはありませんが、
極めて安全性に厳しい航空業界においても信頼性に対する懸念が生じることがあります。

一例がロールスロイスのタービンブレードの強度不足のお話です。
これは表面処理の問題ですが、使う対象がFRPであっても教訓として当てはまる話題といえます。


開発段階ですべてのリスクをつぶし込むのは不可能です。

それでもそのリスクを最小化するためにどれだけ真摯に開発に取り組んだのか、
そしてもし市場で問題が出た時にどれだけ迅速に対応できるのか。

この辺りの姿勢が企業の存在意義を問うことにつながっているということを強く感じます。


隠した不正やわかって見逃した問題は必ず市場で出ます。

改めて真摯にリスクに取り組むことの重要性を痛感しました。

信頼性という基礎がなければ企業の存在意義を問われるということを再認識する機会にしていただければと思います。

 

Ceramics Matrix Composite (CMC)の適用について(Vol.054 2016/11/7)

http://archives.mag2.com/0001643058/20161107093000000.html


基本的にご紹介するのはマトリックスが樹脂(高分子)であるFRPが多い中で、
今後FRPも属する複合材料業界の一つの流れを形成するかもしれないCMCについてご紹介しました。

CMCは耐熱温度がFRPと次元が違うためにエンジンの回転部品にも使えることから、
エンジン性能を大きく改善する可能性があるものとして期待されています。

脆いという最大の欠点を繊維強化にすることでどこまで改善できるのか。

日本生まれのSiC繊維とアメリカGEのCMC製造技術で複合材料業界が大きく変わるかもしれません。

 

炭素繊維、CFRPのリサイクルについて(Vol.055 2016/11/21)

http://archives.mag2.com/0001643058/20161121093000000.html

欧州では一つの流れが出つつあります。

熱分解法や化学溶解法でマトリックス樹脂を分け、繊維を抽出する企業などをご紹介しました。


今後使われる機会が増えてくればもちろん炭素繊維やCFRPのリサイクルとなりますが、
業界動向としてはより多く使われているガラス繊維、CFRPのリサイクルのニーズが急務といえます。

20年以上前に作られた風力発電ブレードなどが次々と寿命を迎えると言われており、
その対策は必須といえるでしょう。

日本はGFRPのリサイクルについて、船舶を主軸に取り組みで進んでいる国でありますが、
上記のニーズに応え、今後もFRPリサイクル業界をけん引していくと考えています。

 

FRPの建築業界適用について(Vol.057 2016/12/19)

http://archives.mag2.com/0001643058/20161219093000000.html


この流れは今後、FRP業界を大きく変貌させる可能性があります。

マーケットは日本、欧州、北米といった先進国以外ですが、
ニーズが高まってきているためそれに備えた準備をしておくことが求められます。

流れそのものはまだ不安定感があるため断言はできませんが、
今後もこの業界の動向には注意を払っていきたいと思っています。
 

 

いかがでしたでしょうか。

 

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