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FRP戦略コラム- 量産を考慮した FRP材料設計許容値 の検討

2015-01-30

FRPを実際に用いた製品を製造しようとするとき、 材料設計許容値 はどのように決めたらいいのでしょうか。


FRPを触り始めた企業様によるあることなのですが、いかに早く、そして安く作るのか、という所にばかりに目がいきがちで、材料の設計許容値をどのように決めるべきなのか、という事については検討が不十分である傾向があります。

 

FRPを本格的に適用を拡大していくためには、長期間にわたる安全性を最重要とし、
顧客、そして何よりそれを実際に使用するユーザーの方々の信頼を獲得しなくてはいけません。

 

このような観点からも、FRPを用いた製品を製造、販売するにあたっては、
FRP材料設計値に関する思想を構築しておくことがとても重要です。

 


FRP材料設計のやり方というのは各社各様で、一般化されたルールは存在しません。

 

そして、材料設計許容値の思想というのは各社のノウハウという事もあり、
外への開示はまずありえない、というのが普通です。

 


とはいえ、外してはいけない大前提のキーワードというものがあります。

 

それは、


ばらつき


です。

 


材料設計値を決めるために実施する材料試験を初めとして、様々なばらつきを考えなくてはいけません。

 

 

例えばどのようなばらつきがあるでしょうか。

 


わかりやすいところでは、材料試験の結果のばらつき。


FRPの中でも短繊維材料やランダム配向の繊維強化材料の時にはこのばらつきが大きくなる傾向があります。

 

また、材料自体のばらつきも考えなくてはいけません。

 

特に熱硬化性樹脂をマトリックスとしている場合、材料を製造した季節(高温の夏、低温の冬、湿度の高低など)によっても物性が変わることがあります。

 

 

このようなばらつきを、将来にわたってどのように保障していくのか。

 

ここについては各社のノウハウなので詳しくはかけませんが、統計学を用いた予測法を用いることが多いです。


化学、物理に加えて、数学に関する専門家を用意するという事も重要です。

 

 

 

そして、もう一つのキーワードは、


どのような力がかかるのか


ということです。

 

FRPをある製品として用いるときに、曲げが主としてかかる力なのか、それともせん断なのか、圧縮なのか、引張なのか、といった力の形態を事前に把握することが重要です。


さらに言うと、それが面内なのか、それとも層間も考慮しなくてはいけないのか、といったことも考える必要があります。

 


これらを把握することの重要性は、

 

FRPは極めて異方性の強い材料である

 

という所からきています。

 

 

評価すべき力の方向を把握し、それぞれの力がかかった時にどのくらいの剛性や強度を有するのかを理解しておくことは重要です。

 

 

 

そして、最後のキーワードは、

 

繰り返し荷重

 

です。

 

いわゆる疲労強度というものです。

 

これについても上述した通り、どのような荷重形態の疲労強度を考えるべきなのか検討が必要です。

 

つまり、引張だけで疲労強度を評価すればいいのか、面内、層間せん断も必要なのか、さらに言うと応力比(疲労試験での繰返し荷重1サイクルにおける最大応力に対する最少応力の比)を何に設定するのかといったことを事前に検討します。


もちろん寿命とするサイクル数はいくつで設定するのか、ということも決めなくてはいけません。


振動が多い部分に用いるとき、特にこのような考えは重要です。

 

 

FRPの 材料設計許容値 をどのように考えるのか。

 

FRPを扱う企業様に置かれましては、是非一度ご検討ください。

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