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バルサ材を用いたABS認証済み軍用船舶材料 BALTEK(R) Core Vol.106

2018-10-23

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   FRPのプロが注目する「業界最新ニュース」Vol.106 2018/10/22

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<目次> ━━━━━━━━━━━━━━━━

・「FRP業界最新ニュース」

・お知らせ

・編集後記

<今週の「FRP業界最新ニュース」> ━━━━━━━━━━━━━━━━

今日の「FRP業界最新ニュース」では、

「 バルサ材を用いたABS認証済み軍用船舶材料 BALTEK(R) Core 」

ということについて述べてみたいと思います。

FRP業界では最近コア材に関する開発が盛んです。

FRP単体で使うとどうしても軽量化効果が十分ではなく、
また断熱性を高めるには厚みが足らないといったことが背景にあります。

昔はコア材というとアルミやアラミドのハニカム単体か、
フィリングコンパウンドと組み合わせるというのが一般的でした。

上記の技術のほとんどは航空機業界由来です。

しかし近年はコア材の開発も盛んになり、
そのアプリケーションも多彩になってきています。

最近トレンドになっているのは弊社のコラムでも紹介した、
鉄道車両です。コラムは以下でご覧になれます。

※鉄道車両 の構造部材、内装材で存在感を高める 3A Composites
http://ux.nu/DdiAD

ここでは断熱性だけでなく、
コア部分に電気回路を組み込むことで、
情報化技術を取り入れていこうという取り組みもあるとご紹介しました。

それ以外にも材料技術として PP ハニカムというものもあるということも以前述べたことがあります。

※PP Honeycomb のライセンス製造を行う ThermHex
http://ux.nu/Tl8Ui

このような流れの一つとして今回ご紹介するのは、
バルサ材が原料の「BALTEK(R) Core」というものです。

この材料については以下のURLで概要を見ることができます。
https://www.3accorematerials.com/en/products/baltek-balsa

バルサという材料、実は成長が早い上に軽量材料であるということは意外かもしれません。

比重については0.1から0.2程度と一般的な木材よりかなり軽く、
それ故、救命胴衣や浮きに使われてきています。

釣りが好きな方はバルサの浮きというのは身近なものだと思います。

バルサの比重の低さは以下のURLをご覧いただくとよりイメージしやすいかもしれません。
http://www.woodpocket.jp/osirase-1.html

使用されるのは樹齢5年のもの。
わずか樹齢5年で直径が平均29センチ、高さは同29mになるようです。

それを伐採の上加工し、コア材として販売するとのこと。

以下の動画を見ると一連の工程がよくわかります。

バルサはエクアドルかパプアニューギニアで育てたものをつかっています。

こうして売り出されるのが BALTEK(R) Core というコア材ですが、
これは軍用船舶の部材として用いられており、
それ故 ABS ( American Bureau of Shipping )の認証も得られています。

ABSについては以下のページを見ると概要がわかります。
https://ww2.eagle.org/en/about-us.html

そしてABSが認証を行うものについては以下に概要が述べられています。
これを見ると構造部材の認証だけでなく、
システム、インターフェースといった全体を俯瞰しての認証システムであるということがわかります。

https://ww2.eagle.org/en/Products-and-Services/global-government/rules-and-guides-for-naval-ships.html

BALTEK(R) Core の概要として以下の点が述べられています。

– Extremely low specific weight
– High mechanical strength and stiffness
– Reduced use of raw materials

剛性や強度が高い低いについては色々議論があるところですが、
3点目の原材料を減らせるということは間違いなくメリットでしょう。

例えばFRPと組み合わせる場合、コア材を用いることでFRPの材料を大幅に減らせるというメリットはあります。

FRPは当然強度剛性をはじめとしたメリットが多い一方で、
積層に時間がかかるといったデメリットもあります。

一般的には断熱性がそれほど高くないといったこともあるでしょう。

それらの課題をコア材で解決しようというのが近年のトレンドです。

そういう意味では今回ご紹介したような木材を用いたコア材というのは、
今後FRPと組み合わせられる可能性が十分にあるかもしれません。

それ以外の BALTEK(R) Core ポイントとしては以下のことが述べられています。

– Excellent fatigue resistance
– High impact resistance
– Excellent moisture resistance
– Operating temperature from -212°C to +163°C
– Good chemical resistance
– Compatibility with all types of resins and adhesives
– Excellent sound absorption and thermal insulation

どの程度かは実際に評価することが重要ですが、
使用できる温度範囲も比較的広く、
また懸念される吸湿性や有機材料との接着性も悪くないようです。

いかがでしたでしょうか。

今日はFRPと組み合わせられる可能性のあるコア材の中で、
木材ベースというものをご紹介しました。

日本は世界稀に見る森林大国です。

もしかすると上記のような取り組みが日本の林業にとっても参考になる事例であり、
またそれが結果的にFRPとの組み合わせに有効となるかもしれません。

ご参考になれば幸いです。

<お知らせ1> ━━━━━━━━━━━━━━━━

今後の登壇予定のセミナーを以下の通りご紹介させていただきます。
合わせて参加をご検討ください。

– 2018年 11月 27日(木)
10:30-16:30(昼食付)

会場:ウインクあいち12階1208(愛知県名古屋市中村区名駅)

<FRP関連技術で海外進出を目指す企業向け>
海外サプライヤとの折衝・交渉のための技術的ポイントとノウハウ

http://www.johokiko.co.jp/seminar_chemical/AC181117.php

– 2019年 2月21日(木)
10:30-16:30

会場:日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム(東京・日本橋)

※材料規格に関する講演を行う予定です。詳細決まり次第再告知します。

<お知らせ2> ━━━━━━━━━━━━━━━━

2019年1月号から、月刊専門誌「機械設計」の連載を担当することになりました。

※「機械設計」のHP
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0001

現段階では13回の連載予定なので足かけ1年以上の連載となります。

FRPに関する最重要の基本部分と関連する最新技術動向等をわかりやすく解説していく予定です。

年20回以上の登壇、複数の国内外企業や研究機関へのサポートを通じ、
世界中で不足し、かつ重要と実感しているポイントを述べていきます。

連載が始まりましたら再度告知いたします。
尚、2019年1月号は2018年12月に発売予定です。

<編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━

元々畑だった自宅の隣の土地が売り出されることになり整地が始まりました。

畑が住宅のための土地になる履歴を見るのは初めてということもあり、
重機の音に若干の嫌気がさしながらも楽しく眺めています。

意外というか、盲点だったのが上下水道の整備。

当然ながら畑には上下水道の設備はないので、
その配管を整備しなくてはなりません。

外側の管に連結させるため、周りの道路工事もやっていました。

また水はけをよくするよう砂利を埋める、まくといったこともやっています。

これを見ながら感じたのは、

「上物よりも土地の整備に時間がかかる」

という事実です。

見えない部分こそ手を抜かないということの大切さを再認識しました。
やはり何事も基礎が重要ですね。

そんな折、マスメディアでは縁の下の役割を果たすべき企業でまたもや改ざんがありましたが….。
この辺りは他人事ではなく、自社、協力企業にも起こりうることなので、
小さなことにも手を抜かないという哲学が結局のところ根幹なのかなと思います。

・ 著書情報━━━━━━━━━━━━━━━━

『CFRP製品設計の前提知識 ?CFRP業界の特殊性を踏まえた重要ポイント?』
 http://www.johokiko.co.jp/ebook/BC170601.php

『CFRP ?製品応用・実用化に向けた技術と実際?』(共著)
 http://www.johokiko.co.jp/publishing/BC160301.php

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