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FRP業界における ロボット 技術応用のポイントとなる 実演教示機能

2017-07-31

FRP業界のトレンドとして常に優先度の高い位置として認知されている ロボット 応用を主とした オートメーション技術。

この度、安川電機から 実演教示機能 を有する極めて興味深い製品が発表されました。


今日のコラムではこの製品を一つの参考に、FRP業界におけるオートメーション戦略について考えてみたいと思います。

 

発表された実演教示機能とは


安川電機のプレスリリースは以下の所にあります。

https://www.yaskawa.co.jp/newsrelease/technology/32050


今回のポイントとなるのは 実演教示機能 です。


これはいうなればロボットが本来得意とする座標を基本とした位置制御だけではなく、
力加減といったところまで簡単にデータ化できることを意味しているとのこと。


さらにプログラムペンダントを使ったティーチングを実施せず、
教示デバイスと呼ばれる「力センサ」と「位置センサ」を組み合わせたもので、
実際に作業者が見本を実演するだけでその作業一連をデータ化できると書かれています。

さらに今回の機能には以下のようなメリットも加わっているそうです。

– ロボットが自ら練習を繰り返す(学習する)機能

– ティーチングの時間が短いため多品種への対応が可能

– ティーチングデータの再現性が高く、異なるロボットで共有することも可能

実演教示機能というのはまさに熟練工の技術を肩代わりできるポテンシャルをもっているといえます。

 

FRP業界のオートメーション化に必須の考え方

今回ご紹介している製品がFRP業界にとってなぜ有意義かを説明します。


まずFRP業界は以下のような状況にあることを理解しなくてはいけません。

  • 材料の種類、カット、積層、成形、トリミング、検査など、一連の工程は一品一様の状況で、多様化が進んでいる。
  • 一部量産が進んでいるものの多くは熟練工や職人が肝となる工程を担っており、人依存性が高い。


上記の2点がオートメーションを考えるにあたり理解すべきFRP業界の現状の出発点であるといえます。


前者を「FRP業界における多様化への対応必要性」、後者を「熟練技術依存性」として、
それぞれについてもう少し詳しく述べてみたいと思います。

 

FRP業界における多様化への対応必要性


多様化が進んでいるということは少量多品種に対する柔軟性が必要ということを意味しています。

ここは上述のうちティーチングデータの再現性が高く、異なるロボットで共有できるといったメリットが生きていきます。

裏を返すと柔軟性に欠けるロボットを含む巨大なオートメーション設備というのは非常に危ういです。


将来的にFRPが今の風力発電ブレードのように巨大でかつ概ね似たような形で商品のラインナップが揃ってくる、
という状況にあれば巨大なオートメーション設備は高い性能を発揮するはずです。


しかしまだその状況にある製品は少なく、また生産量もそこまで必要無いケースが多く、
オートメーションを行うための初期投資を回収できないというのが実情のようです。


それよりも大型は対応できないながらも小型から中型くらいで、
様々な製品、そして様々な工程に柔軟に対応できるということがFRP業界では強く求めらています。


対象製品や工程に対する柔軟性を有しながらオートメーション化に貢献できるということの価値を感じていただけるかもしれません

 

熟練技術依存性

これは紛れもない事実です。

FRPのように扱いに手間暇のかかる材料や工程において手作業というのは欠かせない部分でもあります。

なぜならば手作業というのはあらゆる手段の中で最も柔軟性が高い作業だからです。

ただし手作業というのは作業を行う方の熟練に大きく依存してしまいます。
そして人が行う作業故、間違えが起こることもあります。
これらが手作業の欠点といえます。


そのため手で本来は行わなければならない作業をロボットを用いて行うことができれば、
作業の安定性につながることはもちろん、
熟練技術を有する作業者を別の新しい仕事で活躍してもらうことも可能となります。


私の量産立ち上げ経験ではやはり手作業というのは最後の砦として極めて高い品質保証を実現する大切なものでした。


特に初期の立ち上げ時は職人の手作業により本当に多くのことを学び、そして助けられました。


このように熟練技術は一か所で使いつぶすのではなく、常に難易度の高い所で活用すべきで、
ある程度安定したところで若手や自動化に切り替えることが量産性と品質安定を維持するために重要である、
というのがFRP製品の量産立ち上げで実感したことです。

 

 

いかがでしたでしょうか。

FRP業界におけるオートメーション技術で重要なのは柔軟性と熟練技術代替。

今回発表された「実演教示機能」がFRP業界においても活躍するポテンシャルは十分にあり、
また期待したいところです。


 

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