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FRP裁断 機の新機種発表と 裁断 の重要性

2015-07-15

FRP製部品の製造工程で避けられないものの一つである、材料の「 裁断 」。


この裁断を高速で行う設備が Blackman and White Genesis から公表されました。


http://www.blackmanandwhite.com/new-automated-cutter-increases-productivity-for-leading-aerospace-and-automotive-component-manufacturer/

 


製品名は Genesis 2300 で、1.6メートル幅、2.8メートル長さの真空引きができる台、
廃棄材料を最小化するカットパターンレイアウトの最適化を可能にするソフト、
最速1200mm/secという裁断スピードが可能です。

 

材料の裁断工程は積層工程と肩を並べて時間のかかる工程ですので、
自動裁断は重要な技術であることは間違いなく、既に多くのFRP関連業界の企業が導入しています。


今回紹介されていた Genesis 2300 の詳細スペックは以下に示されています。

http://www.blackmanandwhite.com/wp-content/uploads/2013/06/Genesis.pdf

 

既に上述した内容に加え、カッティングツールを回転歯、超音波カッター、高温カッター、傾斜カッターなどに臨機応変に変更できる、といったことも書いてあります。

 

裁断が極めて困難なアラミド繊維も切れると書かれている点については興味あります。

 

 


今回のリリースされた Genesis 2300 は確かに裁断速度が早く、高温カッターというあまりなじみのないツールも備えているという点では新しいのかな、という印象を受けました。


その一方で全体を見てみるとそれほど真新しい設備ではない、というのが正直なところです。

 

もちろん、スペック表には載っていない細かいノウハウなどがあるに違いありませんが、
その点については実物を見ないと何とも言えません。

 

裁断で最も重要なもの、それは


「安定した裁断ができる」


ということです。

 

特に裁断するFRP材料が炭素繊維で強化されたCFRPの場合。

 

刃物にとても負荷がかかり、切っているうちに切れ味が悪くなってしまいます。

 

切れ味が悪くなるときれていたものが切れなくなり、
切れなくなると材料が引っ張られてしまうという最悪の事態になります。


これを防ぐには2つの観点があります。

 

1つは切れ味の衰えない刃物を用いること。

いわゆるメンテナンスフリーです。

これがあれば完璧ですね。

ただ技術的になかなか難しいかもしれません。

 


そして私個人的にあったらいいなというのが、


「自動刃物交換」


の機能です。

 

裁断距離を計算し、規程の裁断距離になったら自動的に刃物を交換する。

 

これがあるとありがたいのですが、私の知る限りまだ見たことありません。

 

 

そしてもう一つ、裁断において重要な考え。


それは、


「設計段階で、カットパターンを切りやすい形にする」


ということです。

 

PC画面ばかりを眺めていると、1mm進んだ後に20°左に曲げてそこから3mmで、ということが一見可能のような気がしてしまいます。

 

ところが、FRPの裁断は上述したようにそれほど簡単ではありません。


1mmという長さをカットパターンで制御するのは非常に困難です。

 

できる限りシンプルなカットパターン形状にすることで、裁断工程を簡易的なものにする。

 

そんな設計的なアプローチも重要です。

 

 

今日は裁断機のご紹介とカットパターンに関するお話をご紹介しました。

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