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EuCIA が FRPの与える環境影響評価ツールを開発

2015-06-24

ブリュッセルに本部のあるヨーロッパ複合材料産業協会である、 EuCIA ( European Composites Industry Association )がFRPを中心とした複合材料が環境にどのような影響を与えるのか、ということを評価するツールを開発し、2016年の第一四半期を目途にオンラインでの使用可能になることを目指すとのことです。


http://www.eucia.eu/news/eucia-develops-eco-impact-calculator-tool-for-composites/

 

ここでいう環境評価というのは、複合材料で作られた部品の材料生産、
部品製造、市場での使用、リサイクルといったトータルのライフサイクルを含めています。

 


EuCIAは本環境影響評価ツールの開発においては、EY ( NL )と協力して進めていくそうです。

EYという企業はドイツの AVK などとも協力してビニルエステルの開発なども行っている会社です。

AVKの情報は以下のURLをご参照ください。

http://www.composites-germany.org/index.php/en/organization/founder-members/104-avk-federation-of-reinforced-plastics-en

 


「環境」つまり Ecology にとても敏感なヨーロッパならではのお話ではないでしょうか。

 


上記の記事で気がついていただきたいポイントは、


「FRPを初めとした " Composites " 適用する意義は何なのか」


ということを裏付けるための一つのアプローチであるというところです。

 


FRP業界が全世界的に活性化している現在ですが、
その業界に参入して間もない企業はもちろん、
ある程度の時間が経過している企業であっても、


「何故、CompositesやFRPの製品を目指しているのか」


という根本的な部分で明確な答えを出せないことが多々あります。

 


この原因の一つが、FRPは材料、成形、検査、設計、解析、テスト、といった多くの領域が複雑に絡み合っている、という不可避な現実が挙げられます。

 


例えば、自分は成形設備会社なので設備しかやりません、という思想が通用しにくい業界なのです。

 

 

このような状況下において、


「Compositesを用いるとトータルで環境性能としてメリットがある」


という多くの異なる領域にまたがるような広い視野で意見が述べられるようになれば、
他の材料とで価格競争力の劣るCFRPや高機能FRPの存在価値を見出すことができるかもしれません。

 


上記のツールによる評価というのを自社のFRP業界における位置づけ確認に一度活用してみる、
というのも一つの考えかもしれません。

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