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GKN Aerospace による GE製 CF6 FAN 補修 ビジネス

2015-04-22

FRPの長期使用で不可避な事象の一つである「 補修 」。
徐々に適用の拡大が広がってきている今、 補修 に関する意識も強まりつつあります。


そんな中、GKN Aerospece がGE製エンジンの CF6 のFANの 補修 のためのセンターとなったようです。

http://www.gkn.com/media/News/Pages/GKN-Aerospace-becomes-Centre-of-Excellence-for-GE-Aviation-CF6-fan-blade-repair.aspx


CF6は金属製のFANですので、ここでいう 補修 は金属の 補修 のことを言っています。


ただし、CF6のFANの後ろのFRP製静翼は既にFRPを適用しているので、
FRPの補修のことも含まれているかもしれません。
(上記の press release では composite airframe も補修するというようなことがかいてあります)

 

 

DC10、MD11、B747、B767、A300、A310、A330など、多くの機体に使用されているロングセラーのCF6エンジン。


CF6は、40年位以上の歴史のある初期型高バイパスターボファンエンジンで、GEnxの前モデルにあたります。

http://www.geaviation.com/commercial/engines/cf6/


1960年代のCF6-6から始まり、1990年代に初飛行を行ったA330に搭載されたCF6-80E1まで、
合計5つのバリエーションがあります。

 

先述した通り上記の press release で紹介されているメインは金属部品の補修ですが、
一部 FRP 部品の補修も示唆されています。


具体的にFRP製静翼の補修を行うのか否かは不明ですが、長期利用という観点では航空機業界に限らずFRP補修も視野に入れざるを得ないと考えます。

 

現状FRPの補修は非常に難しく「交換」がベースとなって運用されているのが航空業界です。

 

FRPの補修を最も難しくしている要因の一つが、外観からでは判断が難しい内部破壊を生じる可能性がある、ということです。


外から見るとわずかな打痕でも、面積で数十倍にわたって広範囲に内部に層間剥離が広がることもあります。層間剥離評価には超音波を用いるのが一般的ですが(検査対象が小さい場合、X線を用いる場合もあります)、特に複雑な表面形状を持つ検査対象に対して損傷輪郭検知精度が低い場合が多く、また検査スキルも必要です。


このような損傷個所評価のむずかしさも補修を困難にしています。

 

機体の補修ではその部分を削除して接着剤で新しいFRP材料を接着して補修するというケースもあるようですが、正直な話として安全性としては問題があると考えざるを得ません。

 

熱可塑性樹脂をマトリックスとするFRPであれば熱圧着によって補修が可能という考え方もありますが、「以前の記事」でもご紹介したように補修による強度低下は免れないこと、そして成形技術のハードルの高さから熱可塑性FRPが熱硬化性FRPと比較し、まだ一般的ではないということも理解しておく必要があります。

 

 

このようにFRPでは補修が難しいというデメリットも理解しておく必要があります。

 


逆にFRPのデメリットを理解しておくことで、交換しやすいように部品を分割するといった設計をあらかじめ行う、といった思想が重要になってくるかもしれません。

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