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アラミド繊維強化プラスチック (AFRP)を用いた配管修理

2014-11-28

アラミド繊維強化プラスチック(AFRP)を用いた補強・補修事業を主なビジネスとする 3X Engineering から新製品が出たという情報です。


http://www.3xengineering.com/index.html


Reinforcekit 4Dとよばれるこの製品は、主に溶接部を初めとした金属配管の補修に使われるとのことです。


製品のホームページはこちらです。
http://www.3xengineering.com/R4D-corrosion-repair-strengthening-corroded-pipes-onshore-offshore-application.html

 

最大で96%の肉厚を失った配管に対しても補修で対応できると書かれています。

 

材料はアラミド繊維であるKevlar(ケブラー:東レデュポンの商標)とエポキシの組み合わせであるテープ形状のAFRPです。


室温環境の場合、72時間の硬化でマトリックス樹脂の硬化は完了とのこと。

 

ホームページを見ると、下処理した配管に繊維を巻き付けながら、マトリックス樹脂を上塗りし、さらに最終的には表層コーティング用の樹脂を塗布ている様子が映っています。


この補修法は、ASME B31G、ISO24.817、ASME PCC-2といった規格要件も満たしており、20年以上の耐久保証ができるといっています。

 

 

FRPを用いた補修というのは、インフラの観点から今後重要となってくると考えます。

 

熱硬化性マトリックス樹脂を中心に、複雑形状に追従してその形状にならいながら形ができるというのは、補修用材料としてとても高いポテンシャルを示していると考えます。


今まではビルドアンドスクラップで、作っては壊しの繰り返しでしたが、補修することで構造体の寿命を延長するという考えが主流になってくると期待されます。


今後は、多くの先進国でインフラに対する投資額が低下し、さらに環境問題の関心の高まりから、使えるものはできるだけ長く使うという文化が醸成されつつあるということが後押ししていると考えます。


つい先日も、東京オリンピック向けに検討されていた施設建設計画が大幅に見直され、現状施設の使用とその補修を主体にすることで、予算を圧縮したというニュースが出ていました。

http://www.sankei.com/politics/news/141119/plt1411190071-n1.html

 

FRPを先進材料とみるだけではなく、インフラという切り口から活路を見出すという試みが今後さらに活発化されることが予想されます。

 

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